47.留まる
「西の十字架、東の復活」といわれます。西とはとローマ・カトリック教会で、東はギリシア正教会のことです。西方のカトリック教会は十字架を強調し、ギリシヤ正教は復活を信仰の中心としているのです。
この4月からお隣の浄風教会の代務者を兼ねることになり、先週4月9日(日)の礼拝とその後に行われる教会総会に出席のため、朝早く徒歩で浄風教会に向かいました。途中にカトリックのT教会があり、思い立って礼拝堂に立ち寄りました。ミサまで少し時間があったせいか、礼拝堂にはだれもいませんでしたので、しばらく礼拝堂の中を見学(?)しました。
カトリック教会には必ず「十字架への道行き」と呼ばれる14枚のレリーフや絵が礼拝堂内に掛けられています。「留(リュウ)」と言いますが、T教会の木製のレリーフの前に立ち留まって、そこに書かれている聖書の言葉をしばらく読みました。その日は受難節最後の日曜日、棕櫚の聖日で、エルサレムにロバに乗って入場するイエスの姿を想いつつ、「キリストの十字架への道行き」を心の中でたどりました。
この「十字架の道行き」は我々プロテスタント教会にはないものですが、抽象的な信仰に陥りがちなプロテスタントの傾向に対して、キリストを具体的に感じ取ることができ、意味があると思います。
一度経験されてはどうでしょうか。カトリック教会のドアはいつも開いているようですから。