33. 余滴 「キンか、カネか・・・」
先日、今年の漢字一字が発表されましたが、「金」という字でした。夏のオリンピッ
クでたくさんの金メダルを取ったのが理由かもしれません。もっともその字を見て、思わず「カネ」と私は叫んでいたのですが・・・
オリンピックでは金メダルに比べて銀や銅メダルの人はあまり騒がれませんでした。「銀メダルなどいらない」と、泣きじゃくっていた人がいましたから、やはり価値に差があるということでしょう。
クリスマスの夜に東の博士たちが幼子イエスに捧げたものは「黄金、乳香、没薬」でした。彼らは自分たちの最も大切にしていたものを捧げたのです。すべてを捧げてしまった宝の箱は当然カラになっているはずですが、本当にそうだったのでしょうか。確かに、宝の箱の中には何もありませんでした。しかし、実は目に見えない宝がいっぱい詰まっていたのです。幼子イエスからいただいた「平和、喜び、愛」という神からのプレゼントが代わりに詰まっていたのです。
「私には金や銀はないが、持っているものをあげよう。ナザレ人イエス・キリストの名によって立ちあがり、歩きなさい」(使徒言行録3:6) クリスマスの宝物はキンでもカネでもなく、イエスの名です。その名の告げるものはインマヌエル「神われらと共にいます」 他にはない、クリスマスだけの特別な宝物です。
マタイによる福音書10章5節~