20, 「老いる」
100歳を超えて、なおかくしゃくとして活躍しておられる日野原重明さんは、「老いのタイプ」として以下の三つを挙げています。第一は「抵抗型」、老いを受け入れられないで、まだまだ「若い」と抵抗するタイプ。第二は「不平不満型」、思うようにならないことをいつも気にし、しかもそれを他人のせいにして非難し,常にブツブツと文句を言うタイプ。第三は「自己嫌悪型」、ミスや失敗をいつまでもクヨクヨと気にし、老いるに従ってうつ的になるタイプです。第二のタイプが一番多いそうですが、いずれも「老いのタイプ」ではなく、「老いていくタイプ」でしょう。
「老醜」という言葉があります。「からだと心が老いて醜くなること」と辞書にありました。からだはともかく、こころまで醜くなることは避けたいものです。
日野原さんは第四のタイプ「しなやか型」を勧めます。平穏に老境に入り、自分を肯定して受け入れ、他人を責めず、過去を悔まず、現在を無駄にせず、日頃の活動と人間関係に満足する。これができれば、なんの悩みも苦労もないのですが・・・
“木にある時は 枝にゆだね。枝を離れれば 風にまかせ。地に落ちれば 土と眠る。神様にゆだねた人生なら 木の葉のように 一番美しくなって 散れるだろう”
(星野富弘)
マタイによる福音書6章5~