「昇る」
今年の冬至は12月22日、各地の神社やお寺で「一陽来復」を掲げて冬至祭が行われていました。一陽来復とは、冬至の日を境に太陽の光が増し、万物に新たな命が宿り始めることを祝う祭です。
クリスマスが12月25日であるのもこの冬至祭と深く関係しています。紀元4世紀ごろ、当時のローマ帝国にはミトラ教という新興宗教が興隆し、勢力を増していました。ミトラ教は光の神が闇の世界を駆逐するという太陽神信仰の宗教で、冬至の日を(12月25日)を大祭日としていたのです。
イエス・キリストを世の光として信じる教会は、キリストの到来をこの冬至の日と結びつけ、12月25日をクリスマスと定めたのでした。
「起きよ、光を放て、あなたを照らす光は昇り、主の栄光はあなたの上に輝く」(イザヤ書60:1) まことの光であるイエス・キリストの到来を祝うクリスマスこそ「元祖一陽来復」なのです。
2018年、新しい年を迎えます。しかし教会は1月1日が新年ではなく、クリスマスから新しい年が始まるのです。きょうは「降誕節第一主日」、キリストの暦では最初の日曜日となります。教会もきょうから「一陽来復」、いや「一陽来客」、いや、いや「千客万来」の年となりますように。